インドで困ること Vol.1 |
それは、トイレでトイレットペーパーが無いことでも、お酒や肉が自由に買えないことでも、ジロジロのガン見でも(これは、これで困るが)、異臭でも、埃でもない。
これは私の場合に限ったことなのかもしれないが、精神的な話が出来る人がいない。
カースト制度、物乞いへの対処、インドで見聞きして感じたこと、人生などを同じレベルで語れる相手がいない。人生について語れる、深い話が出来る相手がいない。今の最大の困り事だ。
インド人は自国が全てで、あまり他国の事情を知らないため、私が疑問に思うことすら理解できないだろう。
因みに、周りで「Tokyoはすごいところなんだろう!Japanはdeveloped countryだものね!」と目を輝かせて言ったのは、2~3人程度である。
総務マネジャーは、Google mapで地図を見せた時、台湾を指さし、「Japanだよね?」と言ったから。そんなもんですわ…。
例えば、PGのお世話をしてくれる女の子達。
仕事がない時、楽しそうにマハラジャやお姫様が登場するTVドラマを見ている。
が、彼女達が頑張って一生懸命仕事をしたら、綺麗に着飾ってそのような暮らしが出来るか?と言われれば、一生できないだろう。
日本だったらどうか?本人が努力しさえすれば、何にでもなれる選択の自由があるのだ。
どのような家庭に生まれても、家のランクで仕事が縛られている訳ではない。
オフィスボーイズ。
本当によく働く。でも彼らが頑張ってもマネジャーになれる訳ではない。
16歳から定年までずーっとオフィスボーイをやるのだ。チャイを煎れ、コピーを取り、掃除をする。給料は私のもらっている額の1/3~1/4ぐらい。
本人達に職業選択の自由はない。
同じように街やデパートのトイレに行けば、トイレ専用のスタッフがいる。
彼らは朝から晩までトイレにいて、トイレの掃除をする。
毎日、毎日、トイレ掃除だ。掃除係ではない、トイレ係だ。トイレにいるのが仕事なのだ。
想像してみてほしい、自分だったら、どうか…?と。
意見交換をしたい時に、同じレベルで話が出来る相手がいない。
解決策を求めている訳ではなく、深い話が出来る、意見交換が出来る、人種問わずそういう人が欲しい、と思う。